昨年からDAZZLEのイマーシブシアター『UnseenYou』にドはまっており、いろんなキャストさんを見ているので自分用覚え書き。
致命的なネタバレは書かないけど、若干中身に触れてはいるので、今から観に行く人にはこれさえ読まずに行ってきてほしい~~~という気持ちがある。あるけど読んで興味持ってもらえるのも嬉しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【盗賊】と【修道女】は、なぜか当たったキャストにめちゃくちゃ偏りが出ていて、バランスよく書けないのでいったん見送り。
あとダンスについてはあえてほとんど触れてない! なぜならそれぞれ魅力的なのと私に専門知識がないから! 言葉で聞くより見たほうが早い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【画家】
※未見:荒井さん
■金田さん
己の色香に自覚があるタイプの魔性の画家。他の画家より我が強そうというか、確信犯的な芯がある。その上、枯れた雰囲気で油断させておいて(?)、ここぞというときに狙い撃ちで射貫くようなアプローチがくるので殺られる。「私だけが観てしまった」と思わせる強さ。色でいうなら真鍮。
■南雲さん
観た中では一番ニュートラルな印象。良い意味でキャラクター的な装飾が少なく、「画家」という役のベースを見ている気にさせられる。過不足がない分、要所の感情の起伏が響くし、ストーリーの芯や本質を追っている質感。かと思えばラストだけ他の画家と表現が違ってどきっとする。色だとコーラルベージュ。
■河合さん
南雲さんに準ずるニュートラルさに加えて、己の弱さへの自覚、苦悩が滲むように感じられる画家。元々の性格として神経が細そう。やってることへの自覚がある分、その危うさや、一種自己憐憫的な感傷には、若干の苛立ちさえ感じさせるところがある。そこが見捨てられなさに接続したら沼。色だと翡翠。
■菅野さん
己の色香に無自覚なタイプの魔性の画家。仕草や視線からエロスがだだ漏れており、人を狂わせる。狂わせられながら「でも誰にでもこうしていらっしゃるんでしょう……」という気持ちになる。役としては自覚なさそうだけど、演者は「絶対落として帰す」という気概を持ってると思う(※個人の感想です)。色だと紫。
■水島さん
若々しくて瑞々しい。未成熟ゆえの過ちや無思慮、世間知らずさ、それに対する後悔が感じられる。語弊を恐れずに言えば母性をくすぐるタイプで幼さが残る。なんでかわかんないけど水島さんの画家だけ、上に何人か軍人の兄がいる名門家系の末っ子なんだろうなと思った。色だと水色。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【鍵師】
※未見:新谷さん
■金田さん
THE・自由奔放、トリックスター。身体表現のインパクトがぶっちぎり。他の鍵師を観ているほど度肝を抜かれることになるので、周回鑑賞予定している人は後回しにしてほしいくらいのリーサルウェポン。年齢が高めなのもあって、他のキャラとの関係性の味もだいぶ変わる。オールドファッションチョコレート。
■三宅さん
知能指数が高くて、足元がしっかりしている職人。俯瞰して物を見れるタイプで、他の鍵師に比べると、調子に乗っている感じがほとんどない。一緒に回っていて高揚感より安心感がある。かと思えば、逃げるときに観客巻き込んできてやたらかわいいので油断ならない。ショートブレッド。
■岡島さん
観た中では一番、今の環境に思うところがあって脱したい気持ち、チェスプレイヤーの道への希求に、切実さ、悲痛さが感じられて、切ない感触がある。若々しくて清涼感がある一方で、己の身体を顧みない危うさもある。青い燕~~~という感じ。教室のシーンの猟犬感がすごい。チョコミントアイス。
■香取さん
粗野っぽさが魅力。鍵師の中ではややお兄さんタイプかも。いかにもストリートチルドレン的で、立ち振る舞いだけで生育環境が想像できるというか、逞しく生き残ってきた感がある。それだけに調子づいてるようにも見えて、庭師とのくだりとか「ほらもー!」みたいな気持ちになる。シナモンキャンディー。
■黒川さん
今まで見た鍵師の中央値みたいな印象。犬っぽい可愛さがあるけど、こどもっぽすぎないし、どことなく品があって、やりすぎない。やってることの割に、どこかしら地に足がついてて骨太。危うさが少ないタイプ。良い意味でソツがなく、役の中心軸を見やすいシリーズかもしれない。ロータスクッキー。
■福島さん
生意気ヤンチャ青少年でとにかくかわいい。盗みをやるにもチェスをやるにも、素直で真っ直ぐな自信があって、ずっと楽しそう。笑顔に幼さが滲むのが本当にかわいい。アイコンタクトや誘導時の共犯者感が強くてたまらなくなる。共通パートで階段上がるくだりが好きすぎ。ストロベリーロリポップ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【魔女】
※未見:渡邉さん・湊さん
■安藤さん
厭世的な気配が強く、人との関わりを嫌っているような印象。それでいて演舞は力強くて情熱的なので、内に秘めた感情や憤りを感じさせるし、過去の出来事がそれだけ深く刻まれているのも伝わってくる。全編通して現状に苛立ってる感じなんだけど、情を捨てきれていない様が切ない。
■山藤さん
ミステリアスナンバーワン。独特の空気感があって、薬学の前に本当に魔法使えるんじゃないの? と思わせる、蠱惑的な艶やかさ。ちょっと擦れたような雰囲気があるのも魅力的。その美しさにも秘密があるんじゃないかな、教えてほしいな。視線で人を操作できるタイプの人。
■藤井さん
内省的で慈愛のある、母性的な優しさを感じる魔女。保健室の先生感がすごい。ずっといろんな人の心配してくれてる。ベースに包容力や安心感があるので、演舞に色香を感じてしまったときに、謎の戸惑いや恥ずかしさを覚える……。こっちの心が穢れているような気がして……。
■牧迫さん
共通パートで一人一人に永続魅了の魔法をかける魔女。回ごとに人数変わるのにどうやって時間配分処理してるんだ。観客との距離の取り方、緩急が絶妙。あの一瞬が永遠に続けばいいのにと思ってしまうまばゆいアプローチ。かっこよくて、切なくて、諦観を持ちつつも、芯の強い眼差しが大好き。
■松本さん
この言い方が適切か不安はありつつ、女性的な強さとしなやかさが抜群にかっこよくて「す、好き……!」ってなる。足を上げる振り付けでさえ一切品が失われず、麗しくて美しい。魔女というフレーズへの説得力。観た中で一番やり手というか、相手を操れるような洞察力と、掌握力を備えた印象。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【庭師】
■長谷川さん
圧倒的カリスマ性。演舞はもちろんのこと、口元の芝居が良すぎてじっと見ちゃう…。そばに来ると、紳士に見えて血が凍ってる感じが伝わってくるのがたまらない。正直視線だけで服従させられるのでスパイスいらないと思う。好き。あと指パッチンの威力がすごい。なんで手袋しててそんな鳴るの????
■宮川さん
笑顔がすっごい怖い。笑顔なのに観客のことも割と邪険に扱ってくるので「この人誰が相手でもコマとしか思ってないよ~~~!!」ってなるところが最高。役としてのいやらしさ度が高めなので、他の庭師に比べると、話の流れが勧善懲悪的な見栄えに寄るかも。スパイス使う前は真人間でした? 本当?
■飯塚さん
一番理知的で冷涼で正論しか言わなそうなところがすこぶるかっこよくて怖い。「元軍医」に対する説得力よ。その分、「心」が感じられるくだりのギャップが刺さる。一緒のシーンにいると緊張感がすごい。私なにか粗相しました? 大丈夫ですか? ここにいても処されません? 生きるために背筋が伸びます。
■kizukuさん
THE紳士。観客には柔らかく優しい分、対鍵師との温度差でビビる。ビビったあとも観客には紳士なのでバグって好きになっちゃう。それグルーミングだよ。懐柔される気持ちよさを味わおう。共通パートのバレエを取り入れた振付が唯一無二。ここのしなやかさが全体の印象にも影響を与えてるよな~と思う。
■永井さん
ユニコーンベンチャーのCEO感。若さゆえの全能感、若さゆえの傲慢、若さゆえの過ちって感じで、関係性の味が変わる印象。宮川さんとはまた違うタイプのいやらしさがあって、「や〜〜ら〜〜し〜〜い〜〜(嬉しい)」って謎テンションになる。楽しい。その分だけ終盤も滋養味(?)が増して良い。
■本橋さん
永井さんと同じく、庭師としては若めかつ、唯一の女性キャストなんだけど、性別を感じさせないし、若いというより年齢不詳に感じられるのがインタレスティング。観客の扱いがスマートで、それらが相まって超越者っぽい空気が出てるの魅力だな~と思う。部屋でのやりとりが最適化されてるところも良き。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【憲兵】
※未見:橋本さん、大翔さん
■渡邉さん
この人おそらく戦争行く前から割とクズだったんだろうな…という印象と、それが修道女とのやりとりを経て変わっていく様にドラマ性があって、そこに人間味が溢れていて良い。全体的にどうしようもなさ漂ってるのに、放っておけない空気の醸し出し方のバランスが上手い。「人の変化」を感じさせる。
■高田さん
THEダンディー!かつチャーミング。観客や小物の使いかたが巧みで、人当たりがいいので序盤から好きになっちゃう。(チョロい観客) なんだかんだ根底に信念を失ってないタイプ。背が高くてガタイがいいので、それだけで説得力と迫力あるのもズルい。 あとプレミアムで貸し渋ったときの迫り方がすごい。助けて。
■加藤さん
唯一の女性キャスト。一番クールで凛としている感じで美。洗練された格好よさ。共通パートの賭場が! 修道女とのくだりが! 言いようのない感情で胸一杯になってしまう。美……(二度言う) 今の時代性別ベースでなにかを語るの難しいなと思うんだけど、やっぱ他のキャストとは違う味があるんですよね…。好き…。
■永森さん
「戦争がこの人を変えてしまったんだな…」という荒みと諦観が感じられて、バックグラウンドに想いが広がる。他の憲兵と比べたとき、ふらっと自ら命投げ出しそうなくたびれ感があって、後ろ髪引かれる感じ。その哀愁ゆえに、修道女とのくだりにどこか共依存っぽい雰囲気が出てくるのも味わい深い。
■村尾さん
単刀直入にガラが悪い。酒で身を崩している……! それだけに村尾さんの回は修道女の求道性が増すんですよね。恋愛よりも救済の希求や思慕を感じるので、それに対する修道女の慈悲深さや、想いの穢れなさが増幅されて、「信仰」って言葉が浮かぶし、神聖化ゆえに、教室での激昂に説得力が増す印象。
■山本さん
身も蓋もない感想なんだけどあの顔で迫られると有り金全部差し出しそうになるから勘弁してほしい。女なんていくらでも捕まえられそうなのに、修道女に惹かれていくところ、「そんなはずでは……」って味わいでラブロマンス性が一番高い気がする。視線が鋭利かつ動きに躊躇がないので乱闘の見ごたえがすごい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【少女】
※未見:渡辺さん
■小野さん
愛らしさの中に、大人びた印象があってどきっとさせるタイプ。少女の中ではお姉さんだと思う。割と感情を律せていそうなだけに、悲しそうなシーンで本当に胸をかき乱されるし、抱きしめてあげたくなっちゃう…。さすがにできませんけれども…。気持ちの上では抱きしめている…。
■高橋さん
個人的に一番怖さを感じる少女。無邪気さがむしろ怖いというか、一周回って笑顔に寒気を感じさせるところがある。この子の気分を害したら、なにかとんでもないことおきそうだなというか。共通パートがおしゃまで芸達者でかわいい。悪戯に「愉悦」が滲むからそれが怖いのかも。
■前田さん
透明感が抜群。「見えないあなた」を体現しているような、そこにいるのに触れようとしたら消えてしまうような、なにか一枚隔たっている存在感がたまらない。たまにすごく頭良さそうというか、総てを悟ってそうな表情するのがまた…。マイファーストうさちゃんだったのもあって思い入れが深いです。
■栗奈さん
ピュアで軽やかで愛らしい。少女の中でも、出力をかわいさと親しみやすさに全振りしている印象で、無垢で幼く、愛玩したくなるタイプ。演出的に怖く見せているところでさえ、邪気や悪意は感じられず、相対している側の不誠実や恐れが暴かれる感じ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そんでこのキャストの組み合わせ次第でどんどん味が変わるんだな~~~!!!
またちょっとずついろんな人観たいです。